極上弁護士の耽溺プロポーズ
嘘の行方
一週間が過ぎた。

三日三晩続いた柊一くんからのコールも、ここ数日はない。

さすがに諦めたのだろうと思う。

けれどそれでよかった。

わたしは柊一くんを許すつもりはなかった。

知り合ってからずっと、嘘のつかない、まっすぐな人だと信じていたのだ。

それなのにあんな裏切り方をされて、今まで通りの付き合いなんて続けられるはずがなかった。

わたしは苦々しさを噛み締めながら自宅の最寄り駅で電車を降りた。

復帰後、仕事は順調だったけれど、心の中はぐちゃぐちゃだった。
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