極上弁護士の耽溺プロポーズ
「誤解しないでくださいね。先生の指示ではないですよ。それにあなたのためでもないです」

「……椎葉さんは柊一くんが好きなんですか……? だからそんなことができるんですか……?」

「無粋な質問ですね」

椎葉さんはしらけたように天を仰いだ。

それでもその言葉は明らかにわたしの質問を肯定している。

尋常ではないほどの不安が襲った。

――嫌だ。

わたしだって……わたしだって、柊一くんが好きだ。

椎葉さんに、取られたくない。

記憶を失っている間に感じた椎葉さんへの嫉妬が、今、同じように胸を締めつけていた。
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