極上弁護士の耽溺プロポーズ
「柊一くんっ……」

もう日付が変わっているのに、柊一くんはまだ同じ場所でわたしを待っていたのだ。

「光希……!」

柊一くんはわたしに気づいて車を飛び出してくる。

その顔は、今にも崩れてしまいそうなほど憔悴していた。

「すまなかったっ……馬鹿なことをした……! 俺は自分のことしか考えていなかったっ……」

柊一くんはなりふり構わず謝った。

悔恨の情にかられ、取り返しのつかないことをしたと心から反省しているようだった。

こんな柊一くんを見たのは初めてだ。

「しゅ、柊一くん……とりあえずうちに……」

わたしは逸る気持ちを抑え、柊一くんを部屋に導いた。

コーヒーでも淹れようとキッチンに立つわたしに、柊一くんが堪え切れず摑みかかってくる。

「もう友人でも構わないから……俺を拒まないでくれっ……」

懇願するように呻く柊一くんに、わたしは心が支配されていくのを感じた。
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