背負った運命
「分かったわ。」

「じゃあ、行くか。」

そうして歩き出した8人。

「つっても、最奥ってどこのことだろな。」

綾斗の疑問は最もだ。この森は、円形に広がって

いるとされているが、入ってしまえば方向が分か

らなくなる。それは、まだ良い。問題なのは、最

奥が何処を指すのかということである。

現在地からの最奥であるなら、このまま真っ直ぐ

に進めば良い。しかし、もしも特殊な場所である

ならば、普通の方法ではたどり着くことは出来な

いだろう。

「そうねぇ。取り敢えず、ど真ん中に行って

みない?」

最奥がどこを指しているのか。真っ直ぐ進んだ先

か、特殊な場所か。後者である可能性が高いと判

断した7人は綾葉の提案に頷いた。

______________________

「着いたのは良いけど、...何も無いよ?」

「そう…ね。」

楓莱の言葉に同意する雫。8人の視線の先に広が

るのは、草原であった。

先程まで広がっていた、森林はそこにはなく代わ

りに草原が広がっていた。

「まさか、ここが最奥...?」

「一旦戻るか?」

すると、志瑞也と神楽の言葉に反応するように

草原に穴が広がった。突然のことの為、反応が出

来ず、真っ逆さまに落ちて行った。

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