白雪姫に極甘な毒リンゴを 2 (十環の初恋編)

「もしもし、十環?」


「総長! 

 なんで言ってくれなかったんですか?」


「は? 
 何のことだよ」


「父さんに聞きました。

 俺が中1の時に
 俺の親に会いに来たって。

 それからも何回か
 俺の家に来てるんですよね」


「……ああ」


「なんで、そんな勝手なこと……」



 自分の感情がわからない。


 俺に内緒で
 親に会っていた総長に怒っているのか。


 そんなことを
 一言も言ってくれなかったことに
 悲しんでいるのか……


「十環…… 

 隠していて悪かったな。

 でもこれは
 俺の責任みたいなものでさ」


「何ですか、それ」

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