白雪姫に極甘な毒リンゴを 2 (十環の初恋編)
一颯の宝物
☆一颯side☆
5時間目が終わるチャイムが
鳴り響いている。
俺は6時間目をサボって
十環に会いに行くため
なるべく目立たないように
カバンに荷物を詰めていた
その時
「あれ? 一颯くん?
もう帰るの?」
隣の席の田中さんの一言で
クラス中の女子が一斉に
俺の方を見た。
そして、いつの間にか
俺の周りに女子だかりが……
「一颯くん、どうしたの?」
「え……と……
頭が痛くてさ……」
「え? 大丈夫?」
「私、痛み止め持っているよ」
「ちょっと
抜け駆けはしないのがルールでしょ。
私の頭痛薬飲んでよ!
ね、一颯くん」
「真奈が抜け駆けしてるじゃん。
一颯くん
私と保健室に行こう」
オイオイ……
早く帰らせてほしいんだけど……
先生にも言わず
こっそり帰っちゃおうと思っていたのに
目立ってるじゃん……
って……
その先生様が
怖すぎるくらい満面の笑みで
俺の方に歩み寄ってきていますけど……
5時間目が終わるチャイムが
鳴り響いている。
俺は6時間目をサボって
十環に会いに行くため
なるべく目立たないように
カバンに荷物を詰めていた
その時
「あれ? 一颯くん?
もう帰るの?」
隣の席の田中さんの一言で
クラス中の女子が一斉に
俺の方を見た。
そして、いつの間にか
俺の周りに女子だかりが……
「一颯くん、どうしたの?」
「え……と……
頭が痛くてさ……」
「え? 大丈夫?」
「私、痛み止め持っているよ」
「ちょっと
抜け駆けはしないのがルールでしょ。
私の頭痛薬飲んでよ!
ね、一颯くん」
「真奈が抜け駆けしてるじゃん。
一颯くん
私と保健室に行こう」
オイオイ……
早く帰らせてほしいんだけど……
先生にも言わず
こっそり帰っちゃおうと思っていたのに
目立ってるじゃん……
って……
その先生様が
怖すぎるくらい満面の笑みで
俺の方に歩み寄ってきていますけど……