白雪姫に極甘な毒リンゴを 2 (十環の初恋編)
やっと
6時間目が終わった!!
今からは
帰る前の掃除の時間だが
そんなことをやっている場合ではない。
さっきと同じ目に合わないように
カバンに荷物を押し込むと
みんなの視線も気にせず
教室を飛び出した。
バスに飛び乗り
着いたバス停からも全力疾走。
すでに
約束の時間を20分も超えている。
『神様お願い!!
十環がいてくれますように!!』
今まで
神様なんて信じる奴の気が知れないって
思っていた。
でも
ピンチの時には
簡単に思考が変わっちゃうらしい。
俺が
今年一番の猛スピードで走って
神社に駆け込むと
鮮やかな水色の髪が
目に飛び込んできた。