しあわせ食堂の異世界ご飯6
(まあ、その気持ちもわかるけれど……)
実際のところ、こうしてリベルトとの結婚式を迎えて一番驚いているのはアリア本人かもしれない。
エストレーラを出た当初は、国のために皇妃になってみせると、そう意気込んでいた。
けれど、妃は望まないと最初に言われてしまい――まあ、あれよあれよと両想いになってしまったわけだけれど。
父――イバンは控えているシャルルに視線を向ける。
「騎士としても、アリアのことを守ってくれたと聞いている。感謝する、シャルル。そしてこれからも娘をよろしく頼む」
「もったいないお言葉です、陛下。私はこれからも、アリア様の侍女として、騎士として、側でお守りさせていただく所存です」
イバンとシャルルのやり取りを見て、アリアは胸にじんと込み上げるものを感じる。本当にこれから結婚するのだと、実感させられる。
「お姉様、泣くにはまだ早いですよ?」
「……そうね。結婚式も始まっていないのに、泣いたりしたらいけないわね。リベルト様に心配をかけてしまうもの」
ルシアの言葉にくすりと笑い、アリアは涙が出ないように心を落ち着かせる。
すると、控室の扉がノックされた。
実際のところ、こうしてリベルトとの結婚式を迎えて一番驚いているのはアリア本人かもしれない。
エストレーラを出た当初は、国のために皇妃になってみせると、そう意気込んでいた。
けれど、妃は望まないと最初に言われてしまい――まあ、あれよあれよと両想いになってしまったわけだけれど。
父――イバンは控えているシャルルに視線を向ける。
「騎士としても、アリアのことを守ってくれたと聞いている。感謝する、シャルル。そしてこれからも娘をよろしく頼む」
「もったいないお言葉です、陛下。私はこれからも、アリア様の侍女として、騎士として、側でお守りさせていただく所存です」
イバンとシャルルのやり取りを見て、アリアは胸にじんと込み上げるものを感じる。本当にこれから結婚するのだと、実感させられる。
「お姉様、泣くにはまだ早いですよ?」
「……そうね。結婚式も始まっていないのに、泣いたりしたらいけないわね。リベルト様に心配をかけてしまうもの」
ルシアの言葉にくすりと笑い、アリアは涙が出ないように心を落ち着かせる。
すると、控室の扉がノックされた。