しあわせ食堂の異世界ご飯6
「……大変失礼いたしました、アリア様」
ライナスが謝罪の言葉を口にし頭を下げるが、リベルトはそれに目もくれずアリアの腕を掴んで歩き出す。
「あっ、あの、陛下……ライナス様に」
「構わない」
ライナスは善意で髪についた葉を取ろうとしてくれただけで、アリアもそれを許してしまった。そのため、気にしないでということを伝えて別れの挨拶はしたかった。
……が、不機嫌そうなリベルトの顔を見る限りそれは無理そうだ。
(謁見はあんなに断るのに)
まさかこうも簡単に会えてしまうと、今までの苦労はなんだったのだろうかと思えてしまう。
「…………」
(どこに向かってるんだろう……)
無言で歩くリベルトになんと話しかけたらいいのかわからず、アリアも口を閉じるしかなかった。
腕を引かれるままに歩き、到着したのはアリアに用意されている私室だった。中には、もちろんシャルルがいる。
「あ、おかえりなさいませ、アリア様――と、リベルト陛下!?」
まさかリベルトが一緒に戻ってくるとは思わず、シャルルは慌てて礼をする。
ライナスが謝罪の言葉を口にし頭を下げるが、リベルトはそれに目もくれずアリアの腕を掴んで歩き出す。
「あっ、あの、陛下……ライナス様に」
「構わない」
ライナスは善意で髪についた葉を取ろうとしてくれただけで、アリアもそれを許してしまった。そのため、気にしないでということを伝えて別れの挨拶はしたかった。
……が、不機嫌そうなリベルトの顔を見る限りそれは無理そうだ。
(謁見はあんなに断るのに)
まさかこうも簡単に会えてしまうと、今までの苦労はなんだったのだろうかと思えてしまう。
「…………」
(どこに向かってるんだろう……)
無言で歩くリベルトになんと話しかけたらいいのかわからず、アリアも口を閉じるしかなかった。
腕を引かれるままに歩き、到着したのはアリアに用意されている私室だった。中には、もちろんシャルルがいる。
「あ、おかえりなさいませ、アリア様――と、リベルト陛下!?」
まさかリベルトが一緒に戻ってくるとは思わず、シャルルは慌てて礼をする。