婚約破棄された悪役令嬢は、気ままな人生を謳歌する
※
『それから、国交締結の話はなしにしていただきたい。我々には、友好国を選ぶ権利がある』
ラスカル大臣の放った言葉が、いまだスチュアートの脳裏をぐるぐると駆け巡っている。
スチュアートは金の椅子に腰かけたまま、凍り付いたように、ラスカル大臣の消えていったホールの巨大な扉を眺めていた。
やがて、ハッと我に返る。
ポルトス王国との条約締結は必須だ。ポルトス王国の力添えがなければ、我が国アッサラーンは強靭なハイランド王国に太刀打ちできないだろう。
何よりもこの度の条約締結は、スチュアートが父であるアッサラーン王から命じられた重要課題でもあった。
「追いかけなければ……」
何が悪かった?とスチュアートは頭の中で逡巡する。
『それから、国交締結の話はなしにしていただきたい。我々には、友好国を選ぶ権利がある』
ラスカル大臣の放った言葉が、いまだスチュアートの脳裏をぐるぐると駆け巡っている。
スチュアートは金の椅子に腰かけたまま、凍り付いたように、ラスカル大臣の消えていったホールの巨大な扉を眺めていた。
やがて、ハッと我に返る。
ポルトス王国との条約締結は必須だ。ポルトス王国の力添えがなければ、我が国アッサラーンは強靭なハイランド王国に太刀打ちできないだろう。
何よりもこの度の条約締結は、スチュアートが父であるアッサラーン王から命じられた重要課題でもあった。
「追いかけなければ……」
何が悪かった?とスチュアートは頭の中で逡巡する。