婚約破棄された悪役令嬢は、気ままな人生を謳歌する
「アンジェリ―ナ様――!」
宴の間を出て城の回廊を歩んでいると、前方から今にも泣きそうな顔のララが走ってきた。アンジェリ―ナは、にっこりとララに笑いかける。
「ララ、ちょうどよかったわ」
「何を呑気に笑っているんですか!? 聞きましたよ!! あのポンコツ王子が、アンジェリ―ナ様に無実の罪を着せて婚約破棄を言い渡したどころか、“悪魔の塔”に幽閉って本当ですか!?」
「あら、もう聞いたの? なら話が早いわ。これから“悪魔の塔”に幽閉されに行くわよ」
瞳をキラキラさせるアンジェリ―ナに、「いやいやいや!」とララは食ってかかる。
「『幽閉されに行くわよ』じゃないですよ! そもそも、アンジェリ―ナ様は何も悪くはないではないですか!? ポンコツ王子の言うことは無視して、ここは国王に申し立てましょう!」
「申し立てる? とんでもない!」
アンジェリ―ナは、顔をしかめた。
「私は、罪を犯したのよ。エリーゼ様をいじめ、スチュアート様という尊い婚約者がいながら、この美ボディを駆使して男たちをたぶらかしまくったの」
宴の間を出て城の回廊を歩んでいると、前方から今にも泣きそうな顔のララが走ってきた。アンジェリ―ナは、にっこりとララに笑いかける。
「ララ、ちょうどよかったわ」
「何を呑気に笑っているんですか!? 聞きましたよ!! あのポンコツ王子が、アンジェリ―ナ様に無実の罪を着せて婚約破棄を言い渡したどころか、“悪魔の塔”に幽閉って本当ですか!?」
「あら、もう聞いたの? なら話が早いわ。これから“悪魔の塔”に幽閉されに行くわよ」
瞳をキラキラさせるアンジェリ―ナに、「いやいやいや!」とララは食ってかかる。
「『幽閉されに行くわよ』じゃないですよ! そもそも、アンジェリ―ナ様は何も悪くはないではないですか!? ポンコツ王子の言うことは無視して、ここは国王に申し立てましょう!」
「申し立てる? とんでもない!」
アンジェリ―ナは、顔をしかめた。
「私は、罪を犯したのよ。エリーゼ様をいじめ、スチュアート様という尊い婚約者がいながら、この美ボディを駆使して男たちをたぶらかしまくったの」