婚約破棄された悪役令嬢は、気ままな人生を謳歌する
ララは昔から、アンジェリ―ナには甘いのだ。どんな理不尽な要求をしても、文句を言いつつ大抵のことは叶えてくれる。
「スチュアート様に婚約破棄されてからというもの、ストレスがたまりにたまってて……。だから急に甘いものが欲しくなるのかしら?」
とどめの一言を放てば、ララがしぶしぶといった様子で「しょうがないですね~」と厨房に向かった。
よし!と心の中でガッツポーズをしつつ、アンジェリ―ナもララについて行く。
「蜂蜜たっぷりでお願いね。この間届いた物資の中に、特大の蜂蜜の瓶があったでしょ?」
「はいはい」
さっそく、大きめの器に小麦粉などの材料を入れ始めたララ。この世界に砂糖は存在しないので、甘みを出したいときはもっぱら蜂蜜だよりだ。
そのうち砂糖作りをするのもいいわね、と考えながら、アンジェリ―ナは手際よくクッキーを作っていくララを見守る。
「そうそう、ララ。私のためにクッキーを焼いたことは、トーマスには秘密にしておいてね」
「なんでですか? まあ、別にいいですけど」
丸めたクッキーの種を鉄板に並べ、窯に入れたら、あとは焼き上がるのを待つだけだ。
「スチュアート様に婚約破棄されてからというもの、ストレスがたまりにたまってて……。だから急に甘いものが欲しくなるのかしら?」
とどめの一言を放てば、ララがしぶしぶといった様子で「しょうがないですね~」と厨房に向かった。
よし!と心の中でガッツポーズをしつつ、アンジェリ―ナもララについて行く。
「蜂蜜たっぷりでお願いね。この間届いた物資の中に、特大の蜂蜜の瓶があったでしょ?」
「はいはい」
さっそく、大きめの器に小麦粉などの材料を入れ始めたララ。この世界に砂糖は存在しないので、甘みを出したいときはもっぱら蜂蜜だよりだ。
そのうち砂糖作りをするのもいいわね、と考えながら、アンジェリ―ナは手際よくクッキーを作っていくララを見守る。
「そうそう、ララ。私のためにクッキーを焼いたことは、トーマスには秘密にしておいてね」
「なんでですか? まあ、別にいいですけど」
丸めたクッキーの種を鉄板に並べ、窯に入れたら、あとは焼き上がるのを待つだけだ。