一粒トリュフに想いを込めて
カチャカチャーー

給湯室に置いてあるいつもより多めの来客用のコップを洗っていく

月曜日で来客が多かったんだなぁ…


「あ、豊川ちゃんだ」

声の方を振り向けば中条さんがいた


「お疲れさまです」

「お疲れさま。
豊川ちゃん、ありがとうね。チョコ」

「え?あ、いえ。
いつもお世話になってますから」

「いや、まさかほんとに手作りもらえるとは思ってなかったからさ、嬉しかった」


そう言って少し照れたような表情を見せる

みなみさんのこと大好きなんだな〜


「で?なんかあった?」

「えっ?」

「なんか浮かない顔してるからさ」

「そんなことないですよ?」

「そうは見えないけど…まあいっか。
今度ごはん行こう。
俺らで良ければ相談くらい乗れるからさ」


そう言う中条さんの表情は優しい


この前みなみさんが言ってた通りだ

中条さんの印象が変わる


「ありがとうございます」

そう答えようとした時…


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