強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
真夜が、自分の愛車に優愛さんを乗せてどこかへと向かった。

その瞬間、トクンと心臓が激しく波打つ。

気が付くと傘を持つ手が震えていた。

やっぱり雨の日はいいことが起きない。


自分の目で、はっきりと確かめてしまった。

真夜と優愛さんの関係は、今もまだ続いているんだ。


真夜は私のことなんてなんとも思っていない。


私たちは結婚したけれど、それはお互いの親に決められたもの。


真夜のことが大好きで告白しては振られていたあの頃と、私たちの関係は今も同じだ。


私は真夜のことが好きだけど、真夜は絶対に私に振り向いてはくれない。


昔からこの想いは一方通行だった。


私は今も真夜のことが好きなのに……。

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