強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
手を伸ばしてスマホを取り、画面を確認すると、それは志穂さんからの電話だった。
私は、スマホを耳に当てる。
「もしもし」
『あっ、明ちゃん。よかった、出てくれて』
「どうしましたか」
電話の向こうで、いったい何が起こっているのかは分からないけれど、晴斗君の大きな泣き声が聞こえてくる。そのせいもあり、志穂さんの声が少し聞きとりづらい。
『明ちゃん、昨日の帰り道お財布なくて困らなかった?』
「えっ、財布ですか。いえ、特には……」
財布を使う場面がなかったので困らなかった。
帰り道でお金を使って買い物をすることはなかったし、電車にはスマホカバーのポケットに差しているICカードを使ったから。
でも、どうして突然そんなことを尋ねられたんだろう?
そう不思議に思っていると志穂さんが告げる。
『実は、明ちゃんのお財布、今うちにあるのよ』
「えっ、志穂さんのうちに?」
どうして私の財布が?
私は、スマホを耳に当てる。
「もしもし」
『あっ、明ちゃん。よかった、出てくれて』
「どうしましたか」
電話の向こうで、いったい何が起こっているのかは分からないけれど、晴斗君の大きな泣き声が聞こえてくる。そのせいもあり、志穂さんの声が少し聞きとりづらい。
『明ちゃん、昨日の帰り道お財布なくて困らなかった?』
「えっ、財布ですか。いえ、特には……」
財布を使う場面がなかったので困らなかった。
帰り道でお金を使って買い物をすることはなかったし、電車にはスマホカバーのポケットに差しているICカードを使ったから。
でも、どうして突然そんなことを尋ねられたんだろう?
そう不思議に思っていると志穂さんが告げる。
『実は、明ちゃんのお財布、今うちにあるのよ』
「えっ、志穂さんのうちに?」
どうして私の財布が?