強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
そういえば、昨日はマンションへ戻ってから真夜とすぐにああいうことになったから、カバンを玄関に置いたままだったし、財布のことなんて少しも頭になかった。
「ちょっと待ってください」
志穂さんにそう告げると、私はスマホを手に持ったまま走って玄関へと向かった。そこに置き去りにされているカバンを見つけて中を探してみるけれど。
「ない……。本当に財布がない」
どうして?
昨日、志穂さんおうちにお邪魔したとき、カバンから財布を取り出した覚えはないんだけど……。
「もしかして明、財布落としてきたの」
いつの間に私の後を追ってきたのか、背後から呆れたような真夜の声がする。
「ドジなやつだな。でも、財布がないことに今の今まで気が付かないってのもなんか笑えるんだけど」
「う、うるさいなぁ」
からかってくる真夜のことは置いておいて、通話を中断させていたスマホを再び耳にあてた。
「ちょっと待ってください」
志穂さんにそう告げると、私はスマホを手に持ったまま走って玄関へと向かった。そこに置き去りにされているカバンを見つけて中を探してみるけれど。
「ない……。本当に財布がない」
どうして?
昨日、志穂さんおうちにお邪魔したとき、カバンから財布を取り出した覚えはないんだけど……。
「もしかして明、財布落としてきたの」
いつの間に私の後を追ってきたのか、背後から呆れたような真夜の声がする。
「ドジなやつだな。でも、財布がないことに今の今まで気が付かないってのもなんか笑えるんだけど」
「う、うるさいなぁ」
からかってくる真夜のことは置いておいて、通話を中断させていたスマホを再び耳にあてた。