強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
ここ数日、そのことで夜も眠れないほど悩んでいたせいで、千華ちゃんから何気なく飛び出した‟妊娠„の言葉に過剰な反応を見せてしまった。

すると、何かを感じ取ったらしい千華ちゃんが珍しく控えめに尋ねてくる。

「ええっと……もしかしてなんですけど……明さん、まさか妊娠していたりします?」

「……実は……そうかもしれなくて」

私が頷くと、目の前の千華ちゃんの目が真ん丸になる。

「えっ、それ本当ですか明さん」

「うん。まだ市販の検査薬で調べただけなんだけど……」

毎月わりと同じ周期できていた生理が、もう一週間ほど遅れていることに気が付いたのは三日前のこと。

もしかしたら今月がたまたま遅れているだけかもしれないけれど、何となく妊娠しているような気がした。

真夜と両想いになって、初めて身体を重ねてから、わりと頻繁にそういうことはしていたから。

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