強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
もっと分かりやすく喜んでもらえると思っていたのに、沈黙が続くとは思わなかった。

もしかして喜んでない?

そんな不安が頭を過ったとき、ようやく真夜が口を開く。


「……やばいな。嬉しすぎて言葉が見つからない」

「えっ」


どうやらこの沈黙は喜びを噛み締めていたらしい。

「病院にはいつ行くんだ?」

「今週中には行こうかなって思ってる」

「ごめんな、一緒に行けなくて」

「ううん、気にしないで。それよりも真夜は早く身体を治すこと!」

「ああ、そうだな」

頬笑みながらそう告げた真夜の手が、私の手を握る力をよりいっそう強めた。

「明、愛してるよ」

「な、なに急に」

「いや、今すごく明に愛を伝えたくなって」

「……」

不意打ちの愛してるに思わず動揺してしまうと、そんな私を見て真夜が楽しそうに声を上げて笑った。

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