強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
明の実家が経営している和食料理屋‟保しな„で開かれたうちの会社の会食に、当時大学生で二十歳になったばかりの俺も参加していた。
けれど、大人たちの話のネタがつまらな過ぎて、かなり暇をもて余していた。
そんなとき、明の父親―久志さんが料理を運びがてら挨拶に現れた。
久志さんと親父の会話に耳を傾けていると、退院中だった明の母親―潔子さんが、検査でひっかかって再入院になったことを知った。
当時中学生だった明は、二階にある自宅で一人で過ごしていて、母親の突然の再入院に相当落ち込んでいるらしかった。
どうしているだろう……。
その後もずっと明のことが気になって、俺は会食をこっそりと抜け出した。
厨房に戻った久志さんに、明に会いに行ってもいいか相談すると、ぜひそばにいてあげてほしいと頼まれた。自宅の鍵を預ると、二階にある自宅へと向う。
『明、いる?』
部屋の扉を開けると、明は勉強机に向かっていて、こちらに背を向けていた。俺の声に気が付くと慌てて振り返る。
「ちょっと真夜! 女の子の部屋に入るときはノックしてよ! それにお酒くさいんだけど」
「いいだろ別に。それよりベッドかして」
「だめ! お酒くさいのうつるから」
明の制止は無視することにして、俺はほんのりと明の香りがするふわふわのベッドにダイブする。そのままゴロンと仰向けに寝転がった。
けれど、大人たちの話のネタがつまらな過ぎて、かなり暇をもて余していた。
そんなとき、明の父親―久志さんが料理を運びがてら挨拶に現れた。
久志さんと親父の会話に耳を傾けていると、退院中だった明の母親―潔子さんが、検査でひっかかって再入院になったことを知った。
当時中学生だった明は、二階にある自宅で一人で過ごしていて、母親の突然の再入院に相当落ち込んでいるらしかった。
どうしているだろう……。
その後もずっと明のことが気になって、俺は会食をこっそりと抜け出した。
厨房に戻った久志さんに、明に会いに行ってもいいか相談すると、ぜひそばにいてあげてほしいと頼まれた。自宅の鍵を預ると、二階にある自宅へと向う。
『明、いる?』
部屋の扉を開けると、明は勉強机に向かっていて、こちらに背を向けていた。俺の声に気が付くと慌てて振り返る。
「ちょっと真夜! 女の子の部屋に入るときはノックしてよ! それにお酒くさいんだけど」
「いいだろ別に。それよりベッドかして」
「だめ! お酒くさいのうつるから」
明の制止は無視することにして、俺はほんのりと明の香りがするふわふわのベッドにダイブする。そのままゴロンと仰向けに寝転がった。