強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
晴斗君からまた遊びたいと言われたので、明日も公園で遊ぶ約束をしてしまった。けれど体力がもつか心配になってくる。

普段あまり身体を動かすことがないから大丈夫かな。今日だけでかなりヘトヘトになってしまったし。


真夜が選んだ座り心地抜群のふかふかしたソファに寝転がりながら、ついウトウトしていたときだった。

近くに放り投げたままのカバンの中でスマホが鳴っていることに気が付く。


こんな時間に誰だろう?


眠いし動きたくないから出るのがめんどくさい。

しばらくしたら留守電に切り替わるし、大切な用事ならメッセージが残っているはず。あとで確認すればいいか。と、再びウトウトしていると、鳴っていた電話が切れた。けれど、すぐにまたかかってくる。

続けて二回もかけてくるなんて、もしかしたら何か重要な電話なのかもしれない。

私は重たい身体をむくりと起き上がらせると、カバンへと近付きスマホを手に取った。


「真夜からだ……」


それはドイツに出張中の真夜からの電話だった。

私は慌ててスマホを耳に当てる。

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