強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
「もしもし真夜。何かあったの」

『何かないと俺はお前に電話したらけないのか』

少しムスッとした声が返ってくる。

「あっ、ごめん。そういうわけじゃないんだけど」

出張先から突然、電話が掛かってきたから驚いてしまった。

一瞬、もしかして真夜の身に何か起きたのかもしれないと思って……。


『寝てたのか?』

「うーん……ソファで寝そうになってたところ」

『ソファで?』

呆れたような真夜の返事が戻ってくる。

『俺がいないからって羽伸ばして自堕落な生活送ってるんじゃないだろうな』

「違うよ! 今日はとても健康的な一日を過ごしたんだから」

『へぇ。何してたの?』

真夜に尋ねられたので、私は今日一日の行動を彼に伝える。

「えっと。お昼に真夜のホテルのランチビュッフェに行ってきた」

『ああ、あれか。誰と行った?』

「職場の後輩」

『そうか。ランチどうだった』

「うん。美味しかったよ。ローストビーフのカットサービスがあって、後輩と何度も並んじゃった」

思い出したらよだれが出そうになる。

あれは美味しかったなぁ。

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