強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~
「えっと……。それじゃあ、一緒にリフレッシュしよう」

「リフレッシュ?」

「うん。真夜、出張で疲れてるでしょ。だから、何か一緒にリフレッシュできることして疲れを取ろう」

そんな私の提案に、真夜はしばらく考えているような素振りを見せる。そして、「わかった」と静かに頷くと、私のお腹に回っていた腕を離してくれた。

よかった。これでようやくこの状況から抜け出せる。と、安心したのも束の間……。


「えっ」


私の身体はコロンと転がされて、気が付くと横向きだった体勢が仰向けへと変わっていた。

いつの間にか真夜が私に覆い被さっていて、顔の横で両手首を掴まれているので身動きが取れない。


「えっと、真夜?」


この体勢はなに?

そっと声を掛けると、私を見下ろす真夜の口角が楽しそうに上がった。

「なにって、明は俺と一緒にリフレッシュしたいんだろ」

「えっ、うん。そうだね」

確かに私はさっきそう言った。言ったけど、それとこの体勢はどう関係するんだろう。

「じゃあ、始めていい?」

「な、何を?」

「何って決まってるじゃん。ベッドで男が女を組み敷いてすることってひとつしかないけど」

「えっと……」

もしかして真夜さん、勘違いしていませんか?

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