会長候補はSweets☆王子!?
第3章 誰かも誰かを恋してる
◆ ◆ ◆


『……失礼します』


「あ、はーい!!」

「塚本会長、俺が出ますよ。それに、今日はもう帰って下さいって」

「大内君にばかり、負担かけらんないよ。いいって」


「少しだけですよ……どなたですか?」

『西村です。西村姫子です』

「姫ーっ? 入っておいでー!!」


(西村姫子。俺・大内啓二がこの人と会うのは、2回目だ。
 彼女は、どうしてあんなに立派な『生徒会長立候補公約』を事前に用意してたのか、それを理解した時思った)

《西村姫子は、当選以外のものは見えていないのだと》


「失礼します……先日は、どうも。大内啓二さんでしたっけ。
 私の公約読んで下さいましたか?」

「あ、ああ。想像以上によく練り上げられててビックリしたよ」

「それは、どうも。ありがとうございます」


(あれは、実現可能な内容と『実現できれば最高の公約』が、非常に巧みなギリギリの割合で書き込まれた、完璧な【マニフェスト(政権公約)】だと俺も驚いている)
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