会長候補はSweets☆王子!?
 それはそうと、今俺たち『北龍』のメンバーの内、最高幹部4人だけが、『ここ』に集合しているのは、ちゃんと理由があるみてえだ。

 正確には、4人ともう一人だが。


 宇野潤は、1年生の応援団員。
 ちっこくて、男の俺から見ても可愛らしい顔立ちしてるヤツだ。
……あ、いや、俺はそっち系の趣味はねえけどよ。


「士堂パイセン、ワクワクするっスね!?」


「あ? ああ」

 俺は生返事。それは、総長である静也があんまし詳しく教えてくれなかったってのもあるが。


「潤。お前、何で『北龍』に入ってんだ?」

 前も同じ質問したような気がしないでもないが、何となく確認しときたくなったんで、聞いた。


「そりゃあ、OBの応援団長のパイセンの皆さんが、代々『北龍』の幹部襲名してたからっすよ! カッケーっすね!!」


(潤、お前のタッパはペダルに届かねえけどよ)

 事実、潤はいつも総長たる静也の後ろにしがみつくのが精一杯だ。
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