会長候補はSweets☆王子!?
「お・ま・え・らー!! いい加減、話きけーっつ!!」

 大内君が切れちゃった。無理もないと思うよ。


「……以上5人が西村陣営だね? 西村姫子さん」

「ええ。間違いないです」

「はい、どうも。じゃあ、ついでに池永陣営は、候補者のお前」


 まるで何か忌々しいものでも見るかのように、大内君は池永君の方にチラッと視線をやると、次にあたしに向かい、シルバーフレーム越しの目を動かし


「それに、推薦人の矢田部真希さん」

「は、はいっ?」

「いや、だから推薦人なんだろ? 正式な立候補届に記載されてるよ」


(嘘っ!? だって、まだ『推薦人の欄は空欄』だったはずなのに?
 どーしてっ!?)

「え? あたし、そんなのにサインした覚えとかないんですけど……」


 血相を変えて、大内君が持ってた立候補届の《推薦人氏名欄》を見てみると、そこには確かにあたしの名前が、誰が見ても分かるあたし独特の丸文字筆跡で書かれてあるよ!!
< 243 / 390 >

この作品をシェア

pagetop