会長候補はSweets☆王子!?
「はっ!? ちょ、ちょっと……矢田部さん、それ貸してみて!!」

 大内君の凄まじい剣幕に、あたしは何が起こったのかサッパリだった。


「大内ちゃんも欲しいの? あ・げ・な・い・よ~ん」

 おどける池永君には、目もくれず大内君は生徒会室を飛び出した。


 数分後、松葉杖を付きながらやって来た佐々木先生を連れて。


「どうした? また池永が何かしたのか?」怪訝そうな表情の佐々木先生。


「よおっ! ササッキー格好良かったな。
 子供たちを助けて、名誉の負傷。だけど感謝状辞退なんてさ」

「……ウチの生徒が実行犯だったんだ。仕方あるまい。
 で、私に何の用なんだ?」


「佐々木先生、これを」大内君は、あたしのうさぎさんスタンプを先生に手渡す。


「……!!」佐々木先生の顔が、まるでペリカンの大きな口を開いた時のようになる。


「お、お、お、お前たち! この印鑑をどこで手に入れた!?」

「うん、俺がプレハブスペース横のガラクタ置き場で」

 池永君が無邪気に答える。

「あ、ササッキーも何かおもちゃ欲しいの? そうだな、ササッキーにはこのソードとかいいんじゃない?」

「あ、あ、あああああああっ!!」

 佐々木先生が、生徒会室のガラクタを見て、目玉が飛び出そうなくらいの驚愕の表情。
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