会長候補はSweets☆王子!?
(はわわわわ~//////)

 男の子から、それもこんなにハンサムな人からじっと見つめられるなんて、あたしの17年間の人生の中では、一度もありませんでした。

 震える握りこぶしを自分の胸に当てると、まるで壊れたメトロノームみたいに、スゴイ速度でリズムを刻んでます。


「おい。アンタ、何じーっと俺のことを見てんだよ?」


 ちょっと乱暴な口調。よく見ると、右の耳たぶには星型のシルバーのピアス。

 瞳の色と同じで、ちょっぴりくせっ毛なその髪は、ブラウンに染められてます。

 まさか、ヤンキーさん?


「あっ、いや、あの、その……」

 あたしは、すっかりテンパってしまいました。


 クルッとかかとに重心をかけて、あたしの方に向き直った彼は、すたすたとあたしに歩み寄って顔を更に接近させます。

「//////」

 耳まで熱くなって来た! あたしは、自分が仕出かした大失敗と、それにこの人を巻き込んでしまった申し訳なさ。

……に加えて、よく分からない気恥ずかしさに顔を染めます。


「何そんなに照れてんの?」

「はっ!?」


 見抜かれてる!(って、当たり前だけど)
< 5 / 390 >

この作品をシェア

pagetop