会長候補はSweets☆王子!?
「どぎゃんかせんといかんのは、池永君、あなたの頭の方です!」


 あたしは思わず激怒してしまい、クラスのみんなが見ている前で絶叫していました。

「……そんな、先生方からの反発必至なトンデモ公約が、第一受け入れられる訳ないでしょ!? 何考えてるんですか?」

「チーマキちゃん、俺のことそんなに真剣に考えてくれてるんだね?」

「違います!」

「素晴らしい! 感動したっ!!」

「勝手に感動しないで下さいっ!!」


 涼香ちゃんは、なおも池永候補予定者にくいつきます。

「候補! してその公約は、具体的にはどのようなプロセスで実行なさるのでしょうか?」

「うむ。まずは、交際相手の名前を校内でシャウトしながら、カミングアウトするところから始めて、その後は休み時間中の手繋ぎやハグハグに移行。
 それから、ランチタイムには『はい、ダーリン。アーンして』を段階的に採択し、しまいには……」

「それ以降は言っちゃダメーーーーッ!!///」

 あたしは真っ赤になりながらも、池永君のお口を両手で塞ぎました。

「矢田部推薦人、興奮せず静粛にお願いします。議事進行を止めないで下さい」


「茶化さないで! 涼香ちゃん」
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