会長候補はSweets☆王子!?
「今の内にはっきりキッパリと断るべきだよ。
 君が断りにくいって言うんなら、僕がアイツとサシで話してもいいし」


「い、いえっ!! 自分で……ちゃんと、あたしからお断りします!」


 あたしは、少しでも自分のことは自分で片付けられる女の子になりたいなって、この時思いました。

 だって、そうじゃないと、林君の負担になっちゃうし。
 それだけはどうしても避けたかったから。


「分かった。じゃ、この話は一旦置いといて」

「置いといて?」


 ほんの10秒程の沈黙だったけど、グラスの中の氷がピシッと音を立てて割れるのが聴こえる位に、あたし達の座ったテーブル席は静まり返っていました。


「……矢田部さん」

「は、はい」

 微かに震える手で、ストローをクルクルかき回すあたしは、林君の目をまともに見られません。
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