会長候補はSweets☆王子!?
「矢田部さん。ずっと前から、君のこと他のクラスの男子たちの間でも噂になってたんだよ? 知ってた?」

「じょじょじょ、冗談言わないで下さい~!
 あたしなんかが、男の方から好かれるなんて、はわわわ……嘘でしょ?」


 林君は、あたしの頭をポンポンと優しく叩いて

「嘘じゃないよ、ホントだよ。
『守ってあげたい、リトル・プリンセスみたい』だってね」


(神様……これは夢じゃないんですよね?
 夢なんかじゃないんですよねっ!?)

 すると、あらまあ! どうでしょう?


『真希よ。夢ではないぞ……現実じゃぞ』と言う、あの神様のお声が聴こえて来るではありませんか?


「はっ!! お久しぶりです。神様っ!」

「……矢田部さん!? どうした!」

「え? あ、いえ。何でもないです。ちょっと混乱してて」


 少しおっかなビックリの林君。
 いけない、いけない。神様の声は、あたしの脳内でしか聴こえないのです。
< 89 / 390 >

この作品をシェア

pagetop