四季〜巡る時を、君の隣で〜
「友達と行くって言ったら?」

「夏祭りの日は非番だから、お前のこと見張れる」

「チェ〜……」

あたしはゴロンと畳の上に寝転がる。浴衣、着たかったな。今年こそ射撃のコツを千夏に教えてほしかったのに……。

「……しょうがねえな」

不貞腐れるあたしの横に、ゴロンと千夏も横になる。そしてグイッと体を引き寄せられ、チュッと音を立てて唇が重なった。

「んっ……」

何度も唇を重ねられ、口腔内に舌が入り込んでくる。吐息や唇を重ねる音が部屋に響いて恥ずかしい。

「これで我慢しろ」

唇が離れ、ゼエハアと真っ赤な顔で呼吸するあたしに千夏は口元を手で覆いながら言った。



そして、夏祭りの日。家の前を浴衣を着た女の子たちが通っていく。あたしはゲームをしながらそれを見つめていた。

隣には、千夏がいる。朝からずっといて、ゲームをしたり一緒にアイスを食べたりしている。たまに……抱きしめたりキスしたりしてくるけど。
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