ストロベリーキャンドル



「なぁ、俺たち、体の方も相性が良かったよなぁ?
 久しぶりに可愛がってやるよ」


葛城さんはそう言うと、私の両手を頭の上で固定すると、
唇を塞いできた。


さっきのキスみたいに口内を侵す。


逃れようとしても、力が強すぎてビクともしなかった。


葛城さんのもう片方の手が
私のブラウスの中に侵入してくる。


抗いたくても、抗えない。
悔しくて涙が出そうだった。


何より一番悔しかったのは、
体が疼いて反応しているっていうこと。


こんな状況になっても、体は葛城さんを覚えていて、
今も求めている。
それが何より情けなくて、悔しかった。


「い、いやぁっ!あっ、んっ……」


葛城さんの手は胸の突起をつまみあげ、
強く揉みしだいた。


快楽に溺れてしまう。


ボーっとする意識の中、
葛城さんの手がブラのホックに伸びて、
カチャッと胸が解放感に溢れたのが分かった。


「やぁっん……か、葛城さ……」


「可愛く啼くからかわいいんだよ、奏音。
 もっといっぱい啼けよ」


「あっ、はぁ……んっ」


「お前はもう、俺のことを満足させるしか
 能がないんだよ」


言われていることは悲しいことなはずなのに、
ゾクゾクしてしまう。


乱暴な手が、快楽を運んでくる。
その快楽の中で、1人、頭に浮かんだ。







(仁……)









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