新妻はエリート外科医に愛されまくり
唇を噛み、グッと堪える私に、颯斗はほくろのある方の口角をふっと上げて、魅惑的に微笑んだ。
「……ふふっ」
「っ、え?」
そこでくぐもった笑い声を漏らす彼が理解不能で、私はごくっと唾を飲んだ。
「いや。久しぶりに葉月を口説いたな~ってね」
「……はい?」
一瞬、言われた意味がわからずきょとんとする私に構わず、颯斗は口元に手を遣って、くっくっと肩を揺らす。
「日本で君に片想いしてた時は、もう死に物狂いで、あの手この手で口説きまくったけど。まさか、妻になった君のことも、こうして口説かなきゃならんとは」
「口説くって……ほんと、なに言ってんのよ!」
楽し気な彼の前で、言われた私はただただ猛烈に恥ずかしい。
思わずムキになってつかつかと歩み寄り、軽く左腕を上げて叩くふりをした。
「おっと」
颯斗は、私の左手をぎゅっと掴んで、呆気なく襲撃を交わす。
そして、そのまま自分の口元に持っていった。
私の左手の薬指、マリッジリングに、引き結んだ唇を落とす。
小さな優しい口付けに、私の胸が跳ね上がった。
「……本当に君は、なかなか全部俺のものになってくれない」
「……ふふっ」
「っ、え?」
そこでくぐもった笑い声を漏らす彼が理解不能で、私はごくっと唾を飲んだ。
「いや。久しぶりに葉月を口説いたな~ってね」
「……はい?」
一瞬、言われた意味がわからずきょとんとする私に構わず、颯斗は口元に手を遣って、くっくっと肩を揺らす。
「日本で君に片想いしてた時は、もう死に物狂いで、あの手この手で口説きまくったけど。まさか、妻になった君のことも、こうして口説かなきゃならんとは」
「口説くって……ほんと、なに言ってんのよ!」
楽し気な彼の前で、言われた私はただただ猛烈に恥ずかしい。
思わずムキになってつかつかと歩み寄り、軽く左腕を上げて叩くふりをした。
「おっと」
颯斗は、私の左手をぎゅっと掴んで、呆気なく襲撃を交わす。
そして、そのまま自分の口元に持っていった。
私の左手の薬指、マリッジリングに、引き結んだ唇を落とす。
小さな優しい口付けに、私の胸が跳ね上がった。
「……本当に君は、なかなか全部俺のものになってくれない」