新妻はエリート外科医に愛されまくり
翌日、少し早めに仕事が終わったと、颯斗から電話があった。
『これから、大学病院に来れるか? 寒いから、あったかくしておいで』
そう言われて、私は夕日が西の空に沈むのと同時に、家を出た。
バスを乗り継いで、颯斗の病院に到着した時、左手首に嵌めた腕時計は、午後六時を指していた。
「葉月! こっち」
指定された心臓外科病棟の前に、着替えを終えた颯斗が立っていた。
こちらに向かって、大きく手を振ってくれる。
その隣に、同じく私服のレイさんとメグさんもいた。
「お疲れ様です。えっと……」
突然呼ばれた用件を、なにも聞いていない。
三人の前に小走りで駆け寄ると、颯斗が私の手を握って引っ張った。
「おいで」
「え?」
「いいから」
なんだか弾んだ声。
私は首を傾げながら、引かれるままに歩を進める。
後からにこやかについてくるレイさんたちに、答えを求めて振り返ったけど、二人ともなにも言わなかった。
颯斗が向かったのは、この大学病院の真ん中にある外来棟だった。
正面玄関前の広場を目にした途端。
「わあ……」
私は大きく目を見開き、感嘆の声をあげていた。
『これから、大学病院に来れるか? 寒いから、あったかくしておいで』
そう言われて、私は夕日が西の空に沈むのと同時に、家を出た。
バスを乗り継いで、颯斗の病院に到着した時、左手首に嵌めた腕時計は、午後六時を指していた。
「葉月! こっち」
指定された心臓外科病棟の前に、着替えを終えた颯斗が立っていた。
こちらに向かって、大きく手を振ってくれる。
その隣に、同じく私服のレイさんとメグさんもいた。
「お疲れ様です。えっと……」
突然呼ばれた用件を、なにも聞いていない。
三人の前に小走りで駆け寄ると、颯斗が私の手を握って引っ張った。
「おいで」
「え?」
「いいから」
なんだか弾んだ声。
私は首を傾げながら、引かれるままに歩を進める。
後からにこやかについてくるレイさんたちに、答えを求めて振り返ったけど、二人ともなにも言わなかった。
颯斗が向かったのは、この大学病院の真ん中にある外来棟だった。
正面玄関前の広場を目にした途端。
「わあ……」
私は大きく目を見開き、感嘆の声をあげていた。