新妻はエリート外科医に愛されまくり
「葉月……」


颯斗の唇が、顎の先から首筋に落ちていく。
鎖骨を越えて胸の膨らみに到達しても、反応を見せない私に、彼はやや寂し気な笑みを浮かべた。


「感覚、麻痺してるな。……でも、大丈夫。俺の体温、全部やるから」


少し焦れたように、私の胸を柔らかく揉みしだく。
軽く背を屈めると、尖った頂きを咥えて強く吸い上げた。
そこに甘く切ない痺れが生じ、私の脳に鈍く伝わってくる。


「……ん、っ……」


私は片目を瞑って、無意識に声を漏らした。
それを聞き拾った颯斗が、上目遣いの視線を向けてくる。


「よかった。葉月の色っぽい声、聞けた」


ホッと吐息を零し、私をゆっくりとベッドに組み敷いた。


「葉月、愛してる。愛してるよ」


まるで直接鼓膜に刻みつけるように、私の耳に何度も囁きかける。
彼の体温が流れ込む。
肌を刺激され、感覚を取り戻した私は、背を撓らさた。


「っ、あ……」


無自覚に口を突いて出る声にも、彼は嬉しそうに顔を綻ばせる。


「その調子。俺を欲しがって。……今夜は、なにも考えるな」


そう言って、いつもより丁寧で強い愛撫で、私の身体を開いていく。
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