新妻はエリート外科医に愛されまくり
その夜――。


「ええと……葉月?」


私に引き締まった背中を向けた颯斗が、ぎこちなく振り返った。
訝し気な瞳に、私もギクッと身体を強張らせる。


「な、なに?」

「いや、なに?じゃないだろ。なんでそんなに、俺がゴムつけるの、ガン見してんの?」

「……っ!」


彼の不審はごもっともだ。
私は、なんでこんなまじまじと、颯斗が避妊具をつけるのを確認してるんだか……!!


「ご、ごめんっ」


慌てて彼の背中から離れ、勢いよくベッドに突っ伏した。


「別に謝らなくてもいいんだけど。さすがに、そこまでジッと見られると、俺も恥ずかしいって言うか……」


苦笑交じりの声に、居た堪れない思いに駆られる。


「早く……って、急かしてた?」


揶揄するような言葉と同時に、颯斗が私の肩をぐいと掴む。


「そんなんじゃ……」

「ふふ。ほら、お待たせ」

「っ、あっ……!」


強引に身体を上に向けられ、次の瞬間、彼が私の中に一気に入ってきた。
< 20 / 188 >

この作品をシェア

pagetop