夢の中の世界
立ちあがり、スカートのホコリを払って言う。


「真弥が怖がってるだろ。近づくなよ」


「何かを隠してるんでしょ!?」


貴央の威圧的な声色にひるんでしまいそうになったが、あたしはジッと貴央を睨み付けた。


貴央の後ろで真弥がしゃくり上げながら必死になにか言おうとしている。


あたしは視線を真弥へ移動させ、そして優しい視線を送った。


真弥はなにかを隠している。


だけど、隠していることが限界なのだ。


それなら全部話してしまえばいい。
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