夢の中の世界
真弥は小さく頷いた。
その肩はまた小刻みに震え始めている。
「……そうだよ。木曜日の放課後、1人で帰ってる途中に知らないオッサンに声をかけられたんだ。誰にもバレないようにカラーボールを持って来てくれれば、1つ1万円で買うって」
貴央が大きく息を吐きだして言った。
「真弥にはストーカー退治のために必要だって嘘をついて、持って来させた」
「本当なの真弥?」
恵里果の問いかけに、真弥は頷いた。
「だけど、デートの最中に気が付いたの。その日の貴央はやけに羽振りが良くて色々とお後手くれたからおかしいなって思って……。それで思い返してみたら、カラーボールを持ってきて欲しいとか、妙なこと言っていたことに思い当たったの」
真弥も貴央も、もう嘘はついていなさそうだ。
この2人はデート代のためにカラーボールを売っただけ。
それ以上のことは、本当になにもしてないのだろう。
その肩はまた小刻みに震え始めている。
「……そうだよ。木曜日の放課後、1人で帰ってる途中に知らないオッサンに声をかけられたんだ。誰にもバレないようにカラーボールを持って来てくれれば、1つ1万円で買うって」
貴央が大きく息を吐きだして言った。
「真弥にはストーカー退治のために必要だって嘘をついて、持って来させた」
「本当なの真弥?」
恵里果の問いかけに、真弥は頷いた。
「だけど、デートの最中に気が付いたの。その日の貴央はやけに羽振りが良くて色々とお後手くれたからおかしいなって思って……。それで思い返してみたら、カラーボールを持ってきて欲しいとか、妙なこと言っていたことに思い当たったの」
真弥も貴央も、もう嘘はついていなさそうだ。
この2人はデート代のためにカラーボールを売っただけ。
それ以上のことは、本当になにもしてないのだろう。