青い春と出会った恋
わたしたちは売店を離れてベンチに腰掛けた。
「で、予選勝ち抜いたら明日もあるんだろ?」
「そうなの。まあ、まだわからないけどね」
「大丈夫だろ」
どこからその根拠のない自信が出てくるんだ、と思うほどに即答だった。
それに悠馬は素人だし、ルールもいまいちよくわかっていないと思う。
だけどその悠馬の言葉にわたしも安心した。
とりあえず、やれるだけのことはやった。
あとは結果を待つだけだ。
それからしばらく他愛もない話を悠馬とした。
「じゃあ、そろそろ行くわ」
「あ、うん。ありがとね、見にきてくれて」
わたしの言葉に悠馬はなにも発しなかったけど、わたしに優しく微笑んだ。
それだけで「明日も頑張れよ」とそう言われている気がして、心が温かくなった。