青い春と出会った恋
第5章 告白
衣装を脱いで、制服に着替えると一気に現実に引き戻された感じがする。
文化祭も終わり、来場者はみんな帰ってしまった。
みんなで教室を片付けると、今日はもう終わりだ。
部活も文化祭期間はなく、久しぶりにのんびりと帰れる。
最近は部活がない日は裁縫をして文化祭の準備に秋暮れてたから、脱力感がとてもある。
そして悠馬が帰りは送ってくれることになっているため、校門前にあるちょっとした広場で悠馬を待っていた。
「一ノ瀬くんと会えるかしら?」
一ノ瀬というワードが聞こえて、思わず反応して声のする方を見た。
「あ」
その会話の主を見て声が出てしまい、慌てて閉じるも、会話の主にわたしが反応したことを気づかれてしまった。
向こうの会話は自然と止まり、嫌な空気が流れ始める。
わたしはすぐに視線を外すも、気まずい雰囲気は流れたままだ。