青い春と出会った恋
家に帰ってからも胸の高鳴りはおさまらず、制服のままベッドにダイブすると枕に顔を埋めた。
そして意味もなく、枕に向かって声をあげて、足をバタバタさせた。
この感じたことのない気持ちを表現する方法がこれしか思い浮かばなかったのだ。
数分後、少し冷静になると顔をクルリと天井に向けて仰向けになった。
特に意味もなく両手を伸ばしてみる。
ーー今日から先輩の彼女かぁ。
そう考えると顔のニヤケがとまらない。
「わたし、先輩の彼女になれたことが嬉しいんだ…」
そのおさまらない胸の高鳴りからそう確信した。
誰かにすごく言いたい。
だけど恥ずかしい。
そんな複雑な気持ちがわたしの身体中をはいめぐる様に揺れ動く。
「あ、悠馬に電話しなきゃ」
明日から迎えは要らない、と自分勝手な理由だが悠馬に伝えないと。