青い春と出会った恋
第6章 嫉妬
翌朝、早めに目覚ましをかけ、わたしはいつもより少し早めに家を出た。
待ち合わせの駅に着くと、わたしは辺りをきょろきょろ見て先輩を探した。
するとホームの柱にもたれ掛かっている先輩を見つけた。
片手で本を開いて、わたしが来るまで読書をして待っていたようだ。
「先輩、おはようございます」
そう声をかけると、本から視線を離してわたしを見た。
「おはよう」
先輩は栞を挟んで本を鞄にしまった。
その時ちょうどホームに電車が到着するという合図の音楽が流れた。
「…じゃあ行こうか」
少し緊張しながらも先輩のあとを追って電車に乗り込んだ。
「……」
乗り込んだは良いものの、2人の間に無言の時間が流れる。
「......」
ーー何か話した方が良いんだろうか?
だけどこういう時に限って全く会話が浮かばない。
今まで何を話してたっけ?
そう思って、先輩とのいままでの会話を思い返していた。