青い春と出会った恋
「あーやべ」
独り言のように、ボソッと急に先輩が呟いた。
「なんか、照れるな」
そう言って先輩は恥ずかしそうに笑みを浮かべた。
よかった、緊張していたのはわたしだけじゃないんだ。
そう思うと肩の荷が一気におりたかのように、楽になった。
どんな話をしたのかは覚えていないが、おそらく他愛もない話をしたんだろう。
そこからはぎこちなくも2人の時間を楽しんでいた。
「じゃあまた放課後連絡する」
「はい」
なんとか付き合って1日目の登校は無事に終わった。
「よぉ」
「うわ!びっくりした、なんだ翔也か」
「なんだってなんだよ。…てか、今日は一ノ瀬と一緒じゃねぇんだ?」
「あ、あー…」
付き合うことになった、と言おうかどうか迷った。
ここにいるのが美希ちゃんなら、確実に言っている。
だけど翔也だしなー…と思ってどうしようか悩んでいると、良いタイミングで美希ちゃんが現れた。