青い春と出会った恋


ーー1時間半後、わたし達はファミレスを出て自宅に向かった。


「じゃあ明日な。7時45分くらいに迎えに行くから」

「あ、ありがとう。よろしくお願いします」


結局、登校時は悠馬が車で迎えにきてくれることになった。
お互い用事がない時以外は。

放課後はタイミングが合えば、ということになった。
わたしも部活に入るし、流石に終わるまで待ってもらうのは申し訳ない。

それでもやっぱりここまでお世話になるのもどうかと思った。
だけど悠馬の家から学校に向かう途中にわたしの家があり、ついでだから、という事で、その言葉に甘えることにした。


わたしは悠馬の家庭事情なんかをあまり知らない。

小さい頃に出会ったから聞くタイミングを逃した、というべきなのか、今更聞くのもどうかと思いどんな生活を送ってるのかわからない。
だからこれはわたしの勝手な想像だけれど、恐らくかなり忙しい生活を送ってるんだろ思う。

会いに来るのはいつも唐突だったし、時間を気にして帰ることが多かった。


前に五十嵐さんに軽く話を聞いたことがあるけど、社長の息子という圧力があるのだろう。


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