青い春と出会った恋
ーー次の日、予定していた時間通りに悠馬が家に来た。
「おはよう」
「おう」
なんだか不思議な感じだ。
こうやって車で登校するなんて、わたしには贅沢すぎる気もするし、隣に悠馬がいるというのも少し違和感がある。
学校に着いてわたし達は車から降りた。
地面に足をついた後に顔を上げると、何人かの生徒と目があった。
その視線がなにか妙だった。
通り過ぎていく生徒に見られているような、そんな気がした。
何か変だろうか?
そう思って自分の姿を見るも、特に変わった様子はない。
ボッーっと突っ立っていると「どうかしたか?」と悠馬に声をかけられ我に返った。
「なんか…見られてる気がするんだけど」
「…そうか?」
気のせいだろ?と言わんばかりに悠馬は歩き出した。
…気のせい、なのかな?
そんな思いを抱えながら悠馬のあとを追って校舎に入った。