青い春と出会った恋
「そういえば、どこ行くところだったの?」
「あぁー、ちょうど花音の家行こうと思ってたところだったんだ」
「え、そうなの?」
悠馬はこうしてたまにわたしの家にくる。
いつも急だからせめて来る前に連絡して、ってお願いするんだけど、してきてれたことはほとんどない。
「もう、来る前には連絡してよねー」
「別にいいだろ」
「よくないよ!わたしにだって予定ってものがあるんだから」
「じゃあ何やってたんだよ?」
「へ?いや…別に…」
高校探しをしていた、なんて正直に話すのもどうかと思って、だけど「大した事ではない」とも言いたくなくて、わたしは言葉を詰まらせた。
「なんだよ。大した事じゃねぇんだろ」
悠馬は笑いながら言った。
…馬鹿にされたくなかったから言わなかったのに。
はぁ、と心の中でため息をついた。