青い春と出会った恋


だけど心のどこかで、来てくれるんじゃないか?って思っていた。

悠馬には以外にもそういうところは律儀だったりもする。


前日、悠馬から特に何も連絡がなかった時点で悟っていた。

大抵こういう場合、もし来れないようであれば、「行けない」と一言連絡がくる。


それがないということは…恐らく予定を空けてくれているのだろう。というのは内心どこかで感じていた。



「ありがとう。きてくれて」

「頑張れよ」

悠馬は優しく微笑むと、わたしの肩を優しく2回叩いた。


はじめはあんなに悠馬が来ることを拒んでいたのに、来てもらうと嬉しいものだ。

誰かに応援に来てもらうことでこんなにも感情を揺さぶられるなんて。

緊張だけだった感情に嬉しさが注ぎ込まれた。

いい結果が残せそうな気がする。


そんな根拠のない自信まで湧いてきた。


わたしの為に足を運んで見にきてくれたーーそういう思いがきっとわたしの中でプラスに動いたんだろう。


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