君のとなり。
「鳴海くんは、私は悪くないって
いつも言ってくれるけど...
悪いのはいつも私なんだよ。

会話に入れてもらえないのも私の
会話のセンスが悪いからだし、
テストの度に文句を言われるのも
私が何を言われてもテストで良い点を
取ろうとするからだもの。

それから、さっきのも。鳴海くんの
悩みに気付かずに自分のことで
いっぱいいっぱいになってた私が...」

「違う、違うよ。春瀬は間違ってる。」

鳴海くんの鋭い声に私の言葉は遮られた。
彼は哀しそうに私を見る。

彼の潤んだ黒目には私が映っている。
何故か少しだけ哀しそうな顔をして、
こちらを見ている私が。

「あってるよ、だって...」

「春瀬、自己肯定感が低いよね。」

ドキリとした。それはよく言われるから。
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