君のとなり。
うそつき。
月曜日は、憂鬱だ。
だって魔の1週間が始まる
そのスタートとなる日だから。

嘘つき少女は嘘をつく。

私は小学校の頃のある出来事が
きっかけで、人を傷つけるのが怖い。
人に嫌われるのが怖い。

朝のため息は冷たい空気に溶けて
周囲に私の悩みが蔓延する。
学校前の横断歩道で信号が変わるのを
待っていると2人の人影が見えた。

新体操部の朝練の子たちだ。
「おはよう。」
声を掛けると2人は振り向いた。

「希衣ちゃんか。おはよ。」
1人は適当に挨拶を返してすぐに
その場を離れようとしていて、
「おはよー、希衣。」
もう1人は人懐っこく手を振りながら
笑顔で挨拶を返してくれた。

挨拶が終わると2人は私と会話を
交えることなく色が変わった信号を
渡っていく。

その姿をまたため息を1つ吐いて、
ゆっくりと歩きながら見送った
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