君のとなり。
トイレの個室に入って
鍵を掛けるとずるずると
そこにへたり込む。

哀しくなるのを我慢できなかったんだ。

「意味...わかんない......。」

どんどん涙が溢れてきて、
とてつもなく哀しくなった。

乃南に逆らっちゃいけない。

彼女たちが面白がっている雰囲気を
台無しにしてはいけない。

それを分かっているから、
私はあえて笑われる回答を選んだ。

泣きまくったせいか、
目元が真っ赤に腫れている。

教室には、戻りたくない。
なんとなくそんな気分になっていた。

でも、授業はちゃんと受けないと。

成績まで悪くなったら
私に期待をかけてくれる先生にも
嫌われてしまう、それは困るから。
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